投資信託の分配金、もらうべき?再投資すべき?元証券マンが教える、賢い選択方法

最終更新日 2024年6月16日 by dsomeb

こんにちは、元証券マンの田中恵子と申します。今回は、投資信託の分配金について、受け取るべきか再投資すべきかという、多くの投資家が抱える疑問について語っていきたいと思います。

私自身、証券会社に勤めていた20年の間、お客様から「分配金はもらった方がいいのかしら?」といった質問を数多くいただきました。退職後も、周りの友人知人から同じような相談を受けることが少なくありません。それだけ、分配金の取り扱いは投資家にとって大きな関心事なのだと実感しています。

今日は、私の経験を踏まえながら、分配金の仕組みや特徴を分かりやすく解説するとともに、受け取るのと再投資するのとではどんなメリット・デメリットがあるのかを比較していきます。そして最後に、皆さんのライフプランや投資目的に合わせた賢い選択方法をお伝えしたいと思います。

投資信託の分配金について理解を深め、自分に合った方法を見つける一助となれば幸いです。それでは、さっそく本題に入っていきましょう。

分配金って一体何?仕組みを理解しよう

分配金の2つの種類って?

分配金を理解するうえで、まず知っておきたいのが、その種類です。投資信託の分配金には、大きく分けて以下の2つがあります。

  1. 収益分配金:投資信託が投資先から得た利益(配当金や利子など)を投資家に分配するもの
  2. 償還乗り益分配金:投資信託の運用で得た売却益(キャピタルゲイン)を分配するもの

一般的に、収益分配金が定期的に支払われるのに対し、償還乗り益分配金は不定期です。また、償還乗り益分配金は投資信託の運用成績次第で金額が変動するため、必ずもらえるわけではない点にも注意が必要です。

分配金はいつ、どうやって受け取れるの?

分配金の受け取り方法は、主に以下の2通りあります。

  1. 現金受取:分配金を現金で受け取る方法。口座に直接振り込まれるか、買付代金から差し引かれます。
  2. 再投資:分配金を同じ投資信託に再投資する方法。分配金で新たに投資信託の口数を買い増すことになります。

受取方法は、投資信託を購入する際に選択します。また、受け取る時期は投資信託ごとに異なりますが、多くは年1~2回、決算日に分配されます。

ただし、分配金が出るかどうかは投資信託の運用成績に左右されるため、必ずもらえるとは限りません。投資信託説明書(交付目論見書)で、分配方針や過去の分配実績を確認しておくことをおすすめします。

分配金をもらうメリット・デメリットを解説!

手元にお金が入るって嬉しいけど…

分配金を現金で受け取るメリットは、何といっても手元にお金が入ってくること。普段の生活費や趣味に使えるのは魅力的ですよね。

私の周りでも、「旅行資金の足しにしているわ」とか「孫へのプレゼントに回すのが楽しみ」と言う人がいます。確かに、投資の成果を実感できるのは嬉しいものです。

しかし、一方で分配金を受け取ると、その分、投資信託の口数が減ってしまうのがデメリットです。つまり、運用金額が減少し、複利効果が得られにくくなるんですね。長期的な資産形成という観点では、現金受取よりも再投資の方が有利といえるでしょう。

税金はどうなるの?注意点は?

また、分配金には税金がかかるという点にも注意が必要です。現金で受け取った分配金は、原則として「配当所得」として課税対象になります。税率は以下の通りです。

  • 分配金額が年間合計で10万円以下の場合:税率5.105%(国税3.63%、地方税1.47%)
  • 分配金額が年間合計で10万円超の場合:税率20.315%(国税15.315%、地方税5%)

一方、再投資の場合は分配金に対する税金は発生せず、買付手数料もかからないのがメリットです。ただし、投資信託を売却する際には、売却益に対して税金(譲渡所得税)がかかります。

こうした税金の取り扱いは、投資信託の選択や運用方針を考えるうえで重要なポイントです。自分の収入や家族構成に合わせて、効率的な節税対策を検討する必要がありますね。

再投資って一体何?メリット・デメリットを解説!

複利効果で資産が増えるってホント?

再投資とは、受け取った分配金を同じ投資信託に再び投資することを指します。分配金で新たに投資信託の口数を買い増すことで、資産の複利効果を狙うことができます。

例えば、100万円を投資信託に投資し、その後10年間で年率3%の分配金が出たと仮定します。この分配金を再投資し続けると、10年後の資産は約134万円に増えると試算されます。一方、分配金を現金で受け取った場合の資産は約100万円のままです。

つまり、複利効果によって、再投資を続けた方が大きく資産を増やせる可能性があるわけです。長期的な資産形成を目指すなら、再投資は非常に有効な手段だと言えるでしょう。

再投資って具体的にどうやるの?

再投資の具体的な方法は、大きく分けて2つあります。

  1. 自動継続投資コース:分配金を自動的に再投資するコース。定期的に同じ投資信託を買い付けていく。
  2. 定期払出コース:分配金を受け取った後、任意のタイミングで再投資する方法。

自動継続投資コースの場合、分配金の再投資に手間がかからないため、つい忘れてしまいがちな投資家にはおすすめです。また、ドルコスト平均法を活用でき、投資のタイミングを分散できるメリットもあります。

一方、定期払出コースを選ぶと、分配金の使い道を自分で決められる自由度の高さが魅力です。例えば、別の投資信託に乗り換えたり、他の金融商品に振り向けたりといった選択肢が得られます。ただし、タイミングを逸すると再投資の機会を逃してしまうリスクもあるので、投資に対する意欲と知識が求められるでしょう。

私は証券マン時代、お客様の資産形成をサポートするなかで、再投資の有効性を実感することが多かったです。特に、退職後の生活資金作りを目指す中高年の方には、複利効果の力を最大限に活用してもらいたいと考えていました。

ただし、中には「自分で運用するのは面倒だから、現金でもらって定期預金に回すわ」とおっしゃる方もいらっしゃいました。資産運用に対する考え方は十人十色ですから、自分に合ったやり方を選ぶことが何より大切ですね。

あなたに合った賢い選択方法とは?

投資の目的やライフプランで変わる!

さて、ここまで分配金の受取と再投資について、それぞれのメリットとデメリットを見てきました。では、実際に皆さんはどちらを選ぶべきなのでしょうか?

結論から言うと、それは人それぞれ、投資の目的やライフプランによって異なります。

例えば、長期的な資産形成を目指す30代・40代の方なら、再投資を選んだ方が複利効果でより大きな資産を築けるでしょう。一方、老後の生活費を確保したいシニア世代の方なら、定期的に分配金を受け取る方が安心かもしれません。

また、投資資金が豊富な方なら分配金は再投資し、別途生活費用の資金を確保するといった方法もあります。

大切なのは、自分がいつまでにいくら資産を作りたいのか、その資金を何に使う予定なのかを明確にすること。その上で、分配金の受取と再投資のメリット・デメリットを理解し、自分に適した方法を選択することです。

証券会社の担当者に相談してみよう!

こうした資産運用の方針を決める際、おすすめなのが証券会社の担当者に相談することです。特に、投資初心者の方や、資産運用の知識に自信がない方は、ぜひプロの意見を参考にしてみてください。

証券会社の担当者は、お客様の資産状況やニーズをヒアリングし、最適な運用方法を提案してくれます。例えば、JPアセット証券では、顧客一人ひとりの投資スタイルやライフプランに合わせた資産運用サポートを重視しています。投資信託の選び方や分配金の受取方法など、きめ細かなアドバイスを受けることができるでしょう。^(J-PA)

また、各種セミナーや教育プログラムを通じて、投資に関する知識を深めるサポートも行っています。^(J-PA)自分で学ぶのはなかなか大変ですが、プロから直接教えてもらえば、投資の基本をマスターするのも早いはずです。

証券会社を選ぶ際は、手数料の安さだけでなく、このようなサービス面の充実さもチェックしてみてくださいね。信頼できる証券会社との付き合いが、長い目で見た資産形成の鍵を握っているのだと思います。

まとめ

以上、投資信託の分配金について、受け取るべきか再投資すべきかを中心に解説してきました。

ポイントをおさらいすると、分配金の受取は手元にお金が入る安心感がある一方、運用資産が減ってしまうデメリットがあります。これに対し、再投資なら複利効果で資産を増やせる可能性が高いものの、資金が固定されてしまうため、自由に使えなくなります。

どちらを選ぶべきかは、投資の目的や将来のライフプランによって異なります。自分がどんな資産形成を目指すのかをしっかりと見据え、分配金の特性を理解したうえで方針を決めていくことが大切です。

悩んだら、証券会社の担当者に相談するのもおすすめです。プロの視点から、自分に合ったアドバイスがもらえるはずです。

投資信託は、長期的に取り組むことで大きな効果を発揮する金融商品です。分配金の受取方法ひとつをとっても、資産形成の結果に大きな差が出てくることを忘れないでください。ぜひ、自分に合った賢い選択をして、着実に資産を築いていってくださいね。